【狛犬(こまいぬ)】とは?神社の本殿や鳥居の前には、なぜ狛犬は置かれているのか?
狛犬(こまいぬ)
獅子のような、犬のような、ライオンのような架空の動物、霊獣とされています。
邪気を祓う、魔除け、神前を守護する。といった意味を持っていることから
神社の入り口や本殿の前など、左右両側に1対で向き合う姿で、守護像として置かれていることが多いです。
主に石像のものが多いが、このほかにも陶製や木製のものもあり、その表情なども各々の神社、地域によって多様であることから、各地の狛犬を観察して見るのも楽しみですね^^
狛犬の起源
日本には、中国から仏教とともに伝わったとされており、最終的に朝鮮(高麗)を経由して伝来したため、「高麗犬」と呼ばれていたそうです。
その後、「こまいぬ」と変化していったのは、魔除けに用いられていたことから、「拒魔(こま)犬」と呼ばれるようになったとする説があります。
狛犬の置かれている向き
日本の狛犬と海外の狛犬とは、狛犬の役割が異なるようで、それにより狛犬の向いている方向も違いがあるようです。
海外(中国・朝鮮)では、建物の守護と同時に威風を示す目的で、外を通る人から見えるように揃って外向きに置かれているものが多いようです。
日本の狛犬は、祭神の守護が目的とされているため、神殿・鳥居などの前に向き合って置かれているものが多く、通る者をチェックしている意味もあるそうです。
狛犬の口元、阿吽とは
狛犬は左右に一対で置かれていることが多く、それぞれの口元は「阿吽(あうん)」の形をしています。
▼本殿へ向かって右側の狛犬の口元は開いており、「阿形(あぎょう)」と言います。
▼本殿へ向かって左側の狛犬の口元は閉じており、「吽形(うんぎょう」と言います。
この阿吽という言葉には「ものごとや人生・宇宙の始まりと終わり」という意味があります。
古代インドで用いられた共通語の「サンスクリット語」の『最初の音』と『最後の音』に由来しており、元は仏教の教えによるものと言われています。
阿吽の呼吸(あうんのこきゅう)とは
「阿」は口を開き、「吽」は口を閉じて発音することから、「呼気」と「吸気」の意味となり、そこから両者が息を合わせることを『阿吽の呼吸』というようになったそうです。
なので、狛犬は神社などの神聖な場所を、息ピッタリで守護しているのですね^^
各地の様々な狛犬
狛狐(稲荷神社など)
稲荷神社では狛犬の代わりにキツネ「狛狐」が安置されています。
こちらの狛狐は、境内を守護しているのでなく、稲荷神社の主祭神「稲荷神」のお使い(神使)として境内に控えている。と言った意味合いがあるようです。
まとめ
これらの狛犬のことを知ることで、各地の神社を参拝する際の狛犬を観察する楽しみが増えますね^^
ぜひ、自分好みの狛犬さんを見つけてくださいね!!